車いすでマッサージ店へ行く前に|入口・施術室・ベッドへの移乗を確かめる

マッサージ店の写真を見ると、入口は広そうで、店内も落ち着いている。それでも、車いすで施術室まで入れるか、ベッドへ移る場所があるかは、写真だけでは分かりません。

予約前に確かめたいのは、建物の入口から受付、施術室、必要ならトイレまでの経路と、施術を受ける場所です。「車いすで行けますか」と一度に聞くより、自分が必要とする条件を分けて伝えると、店側も設備や対応を調べて回答しやすくなります。

「入店できる」と「施術を受けられる」を分けて聞く

入口に段差がなくても、店内の通路や施術室の扉を通れるかは別です。反対に、店内には入れるものの、希望したコースがベッドで受ける形式で、移るための空間や手助けについて相談が必要になることもあります。

まず、希望するコースを伝えたうえで、どこで、どんな姿勢で受けるのかを聞きます。「車いすのまま受けたい」「ベッドへ移って受けたい」「移る時は付き添いの人が手伝う予定」など、自分の希望を添えてください。座ったままの施術へ変更できるか、ベッドを使わないメニューがあるかも、予約先に確かめる事項です。

ここでの確認は、設備と利用方法の相談です。体調や症状により施術を受けてよいか迷っている場合は、設備の回答だけで判断せず、医療機関と予約先へ相談してください。

道路から施術室まで、途中の扉と段差を見る

建物の正面写真だけを見ると、エレベーターの手前にある階段や、店舗の扉の敷居を見落とすことがあります。確認する時は、「道路から入って、受付を通り、施術室に着くまで」と経路を指定します。

  • 道路や駐車場から建物入口までに、階段や段差があるか。
  • 店舗が上階にある場合、エレベーターまで段差なく行けるか。
  • エレベーターの出入口や内部に、使用する車いすが収まるか。
  • 店舗入口と施術室の扉を開けた時に、どれくらいの幅があるか。
  • 受付から施術室まで、曲がる場所や通路に十分な空間があるか。

「エレベーターあり」という回答をもらったら、そこへ行くまでの経路も聞きます。別の入口を使う場合は、入口の場所、利用できる時間、到着時に誰へ連絡するかまで確認しておきましょう。当日に建物を一周して入口を探すことを避けられます。

国土交通省の建築物のバリアフリーに関する資料でも、出入口、屋内通路、昇降機、便所などは項目を分けて扱われています。店の「バリアフリー」という表示を読む時も、自分が使う設備を一つずつ確かめると、必要な情報を拾いやすくなります。

扉の幅は、使用する車いすに合わせて確認する

車いすの幅や長さは機種によって違うため、写真から通れると決めるより、寸法を照合する方が具体的です。分かる範囲で車いすの全幅・全長を伝え、扉を実際に開けた状態の通れる幅や、曲がる場所の様子を聞いてください。

寸法が分からない時は、車いすの製品情報や取扱説明書を見ます。扉の幅に余裕が少ない、曲がり角が狭いなど気になる箇所は、そこを写した写真を店へお願いする方法もあります。写真を撮るのが難しい場合は、測れる部分を教えてもらえるか相談します。

入口を直線で通れる幅だけでは、扉を開閉する位置や、通った後に向きを変える空間までは分かりません。「扉を通った先ですぐ曲がる必要はありますか」と聞くと、幅の数字だけでは分からない状況を確認できます。

ベッドへ移るなら、高さ・空間・手助けを確認する

ベッドで受けるコースでは、移乗について事前に話しておきます。確認したいのは、ベッドの高さを調整できるか、車いすをどの位置まで寄せられるか、付き添いの人が必要な位置に立てるかです。

自分に合う移り方がある場合は、「ベッドの左側に車いすを寄せたい」など、必要な配置を伝えます。カーテンや壁、ほかのベッドとの間隔によって希望の位置が使えるかが変わるので、店に確認してもらいましょう。

店のスタッフに手助けを頼みたい場合も、予約前に相談します。施術担当者が移乗の介助まで対応できるとは限りません。誰がどの場面で手伝うかを決めずに来店すると、受付で相談をやり直すことになります。普段介助を受けている場合は、その人とも利用方法を確認しておいてください。

移乗が難しいと分かった場合は、車いすのまま受けられる内容があるかを聞きます。対応できる場合も、希望コースのどの部分を受けられるのか、時間と料金はどうなるのかを確かめてから予約します。無理な移動を前提に予約を進める必要はありません。

付き添いの待機場所とトイレも、施術室とは別に確認する

付き添いの人と来店するなら、受付だけでなく施術室へ一緒に入れるかを聞きます。施術の間はそばにいてほしいのか、移乗後は別の場所で待つのかまで伝えると、店が必要な場所を確認できます。

トイレを利用する予定がある場合は、店内か共用部のどこにあるか、そこまでの経路、扉や内部の空間を確認します。自分に必要な設備があれば、その設備の有無も聞いてください。「建物にトイレあり」だけでは、車いすで入れるか、付き添いの人と使えるかは判断できません。

同じ建物の共用トイレを案内される場合は、利用可能な時間と場所も確認します。施術室までの経路に問題がなくても、別の階のトイレへ行くには異なる経路を使うことがあるためです。

予約時間は、到着から退出までで相談する

希望コースの施術時間とは別に、受付、移乗、着替え、施術後の移動に必要な時間を相談します。帰りの送迎を頼む予定があるなら、その時間も先に伝えておきましょう。

例えば、帰りの迎えが15時の場合は、「60分コースを14時から受けたい」だけでなく、「15時に建物の入口で迎えと合流したい。受付やベッドへの移動を含めて何時の予約がよいか」と聞きます。店内での準備を施術開始前に行うのか、予約枠の中で行うのかも確認できます。

入口での待ち合わせが必要なら、到着連絡を電話で行うか、メッセージでもよいかを決めておきます。送迎車から降りる場所と待機場所も分かっていると、到着後の動きが明確になります。

店へ送る文章は、必要な条件を短くまとめる

最初の問い合わせで詳しい病歴をすべて送るのではなく、利用に必要な条件を伝えます。店が施術の可否を確認するために追加の情報を求めた場合は、その目的を聞いたうえで、必要な範囲を相談してください。

次の文章は、希望に合わせて書き換えて使えます。

「車いすで来店し、○○コースを受けたいと考えています。車いすの全幅は○cm、全長は○cmです。道路から施術室まで階段や段差があるか、入口と施術室の扉を通れるか教えてください。ベッドへ移る時は付き添い1名が手伝う予定で、ベッドの○側に寄せられる空間が必要です。付き添いの入室と、トイレの利用についても確認したいです。」

車いすのまま受けたい場合は、移乗についての部分を「車いすから移らずに受けられるメニューはありますか」に置き換えます。トイレや付き添いが不要なら、その項目は省いて構いません。まだ分からない条件は、分からないと伝えて相談しましょう。

回答をもらったら、希望した日時と部屋で利用できるかを確かめる

店から対応可能という返事が来たら、相談した条件が希望日時にも当てはまるかを確認します。複数の施術室がある店では、通路やベッド周りの広さが同じとは限りません。「先ほど相談した配置で受けられる部屋を、○日の○時に使えますか」と聞くと、設備の相談と予約をつなげられます。

当日に使う入口、到着時の連絡先、利用する部屋、移乗の手助けについての回答を残しておきます。受付担当者が変わっても話を確認しやすくなります。希望コースに変更がある場合は、内容と総額も一緒に確認してください。

らくマップの掲載ページで店を見つけた場合も、写真や設備表示を手掛かりに、具体的な利用条件は予約先へ直接聞きます。入口、施術室、ベッド、トイレまで確認できれば、「着いてから分かること」を減らせます。

施術時間の選び方は30分・60分・90分のコース時間の考え方、体調面の予約前確認は予約前に伝えること・受けない方がよい状態にまとめています。

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